ルド先生の解りやすい算数のお話 No.008 【鶴亀算】

今回も「SPI試験」から、こんな問題をやってみよう。

【問題】

「1本120円のボールペンと1本30円の鉛筆をあわせて10本買ったところ、合計金額は660円であった。ボールペンは何本買ったか？」

なぜ、この問題を鶴亀算っていうの？

って思った君！

そうだね、そういう疑問は大事。

鶴亀算というのは2種類の異なるものの合計数がわかっていて、それぞれの数が不明の問題を、そう呼ぶんだ。

今回ならボールペンと鉛筆の合計数は10本とわかっているんだけど、

それぞれの本数は何本づつか分からない、というような問題。

なぜ鶴亀算というかというと、

昔の教科書に

「鶴と亀がいました。頭を数えたら、あわせて10個ありました。足を数えたら32本ありました。鶴は何羽いるでしょう？」・・・

というのがあったから、あわせていくつ、

なんて始まる問題を鶴亀算と呼ぶようになったらしい。

頭を数えた時に、鶴と亀の何匹づつか、わかりそうなものだけどね(笑)

では、もどるね。

この問題は、いくつか解き方があるのだけど、今回は「表を書く」という方法を教えるね。

ちょっと面倒なんだけど、とても大事な考え方だから、よく覚えておいてね！

まずはボールペンと鉛筆の表を書くんだ。

ボールペンの本数、鉛筆の本数、合計金額を表にしちゃう。

こんな感じ

ちょっと面倒だけど、これが一番算数を理解するうえで大事な考え方なんだ。

１本、２本、３本・・・　　と順番にやってみる。という考え方。

そうすると、ボールペンと鉛筆は合わせて１０本なんだから

ボールペンが１本なら

１０－１＝９

で鉛筆は９本だね。

この１０－１＝９　で鉛筆の本数を計算した、というのは後でとても大事になってくるから、よく覚えておいてね。

そして合計金額を計算しよう。

ボールペンは１本１２０円だから、

１２０×１＝１２０　１２０円

鉛筆は１本３０円だから、

３０×９＝２７０　　２７０円

ということは、合わせて

１２０＋２７０＝３９０　３９０円

この計算も後でとても大事になってくるから、よく覚えておいてね。

そしてこれを表に書き込もう。

こんな感じ。

この調子で

ボールペンが２本なら

１０－２＝８

で鉛筆は８本

ボールペンは　１２０×２＝２４０　　　２４０円

鉛筆は　　　　　３０×８＝２４０　　　２４０円

合計金額は　２４０＋２４０＝４８０　　４８０円

ボールペンが３本なら

１０－３＝７

で鉛筆は７本

ボールペンは　１２０×３＝３６０　　　３６０円

鉛筆は　　　　　３０×７＝２１０　　　２１０円

合計金額は　３６０＋２１０＝５７０　　５７０円

と順番に計算して、表を埋めていこう。

こんな感じ

ちょっと面倒くさいけど、がんばろう！

もしかして、何か気がついた？

合計金額が規則的に増えている！

90円づつ増えている！

なんて、気づいちゃった君

素晴らしい！

ということは、もう次で660円になるんじゃない？

そして、え～、そんなこと気づかないよ～(涙)・・・って君、あきらめず続けよう。

ボールペンが４本なら

１０－４＝６

で鉛筆は６本

ボールペンは　１２０×４＝４８０　　　４８０円

鉛筆は　　　　　３０×６＝１８０　　　１８０円

合計金額は　４８０＋１８０＝６６０　　６６０円

やった～、できあがり。

ということで

【問題】

「1本120円のボールペンと1本30円の鉛筆をあわせて10本買ったところ、合計金額は660円であった。ボールペンは何本買ったか？」

の答えは

４本

となります。

この「表を書く」解き方なんだけど、なにも絶対１本からやらなくてはいけない訳ではないんだ。

例えば、「合わせて１０本なんだから、半々のボールペン５本、鉛筆５本

からやってみよう」でもぜんぜん構わないんだ。

僕は３という数字が好きだから３本からやってみよう！

私は７という数字が好きだから７本からやってみよう！

でも全然かまわない。

でも私は１５が好きだから１５本からやる！

は「合わせて１０本」だから無理だよね（笑）

それはやめておこう。

本当のことを言うと、１から始めず、真ん中あたりから始めるやり方のほうが、

答えにたどり着くことが早いことが多いんだ。

やってみるね。

ボールペンが５本なら

１０－５＝５

で鉛筆は５本

ボールペンは　１２０×５＝６００　　　６００円

鉛筆は　　　　　３０×５＝１５０　　　１５０円

合計金額は　６００＋１５０＝７５０　　７５０円

なので、表はこうなるね。

ここで、じゃあ次はボールペン６本！

とやる前に、ちょっと考えよう。

１本から始めたときは、次は２本、３本・・・でいいんだけど

好きな数字から始めたときは、

その数字が答えより大きい数字から始めてしまったのか、

答えより小さい数字から始めてしまったのかを一度考えよう！

じつはこの考え方は、みんなが大人になったときにも、とても大事。

今自分がやっていることは、前に進んだほうがいいのか？

行き過ぎているから、戻ったほうがいいのか？

ということを一度考えなさいって、算数は教えてくれているんだ。

好きな数字（この場合は５本）から始めた時は、

合計金額７５０円が、

まだボールペンを増やさないといけないのか？

多すぎるから減らさないといけないのか？

ということを一度考えてほしいんだ。

合計金額は６６０円だったよね？

ボールペン５本の合計金額は７５０円。

どうかな？

ボールペン１本１２０円、鉛筆１本３０円で、ボールペンのが高いね。

合計金額が７５０円で６６０円より高くなっているから・・・、

そう！

ボールペンを減らさないといけないよね。

好きな数字５本は、本当の答えより大きい数字から始めてしまった、

と気づいてほしいんだ。

では、５本から減らして４本をやってみよう。

計算は、さっき同じ計算をやったから省略するね。

ということで、

やっぱり答えは

４本

ということで、大正解！！

これも立派な解き方なのだけど、

中学生になったら習う「方程式を使って解く」

っていう方法も次回説明するね。

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