英語が話せる子供にするための5つの大切な土台とは?

グローバル化が進む社会における子供の成長を考える時、親としては英語力を願わずにはいられないものですが、どうしたら効果的に英語力を子供につけてあげられるのでしょうか?海外へ留学やホームスティに行った人たちに共通する「ある想い」から、英語が話せる子供にするための5つの大切な土台をお伝えいたします。

英語を話すようになって感じる後悔

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海外へ出かけて現地の人と英語でコミュニケーションしながら英語力を磨く、理想的な立場にいるはずの人たちが「留学やホームステイの前にやっておいたらもっと英語力が伸び、有意義な経験になったのに。」と後悔していることがあるといいます。いったいどんなことを後悔しているというのでしょうか?

1.まず歴史を知ること

あまりに国と歴史を知らなさすぎる日本人

私も大学の時のイギリス・アメリカのホームステイで実感したことですが、大変多くの留学生・ホームステイの経験者が共通して言うこと、それは、、、

「日本についてもっともっと勉強しておけばよかった!」ということです。

英語がある程度話せるようになって留学先の家族や友達とたくさんコミュニケーションできるようになると、例えば、

「日本では世界大戦についてどう教えられているの?」
「あなたはどう思うの?」
「あなたの町はどんなところなの?」
などと聞かれるようになります。

欧米と日本の授業スタイルの違い

なぜなら、海外では自国の歴史について調べ学習をし、討論(ディベート)を通じて自分の考えを確立していくことが当たり前だからなのですね。

一方、日本という国のことや歴史に関して自分の意見をまとめることをしてこなかった日本人は、意見が言えずに途方にくれてしまうのです。

話が続かないばかりか、自分の国について知らない非常識な人だと思われてしまうかもしれない、と不安になってしまいます。私もとても恥ずかしい思いをしたのを覚えています。

英語力を磨いて、英語がいくら話せるようになったとしても、話すことがなければ、相手に伝えることがないのです。会話することができなくなってしまいます。

自分に自信がなくなり、話しかけるのをためらってしまい、その結果消極的になってしまう、そういう例もたくさんあります。

2.そして自分を知り、自分の意見をまとめること

子供には堂々と英語を話してもらいたい、もしそう願うのであれば、
是非、日本の歴史を親子で一緒に調べ、話し、意見をまとめることに取り組んでみてください。

自分の意見を持つということは、「自分とはどういう人間か」知ることにもなります。

また、特に学校で十分な学習時間のとれない近代史・現代史について知り、親子で話し合うことはとても有効です。海外でも特に関心が高く、質問されやすいところでもありますし、現代社会につながる歴史を知ることで社会への関心を育てられます。政治や世界の動きに無関心で無気力な若者が多いと言われていますが、幼児の頃から親子で歴史について話していれば社会に無関心ではいられなくなることでしょう。小学校・中学校で歴史の勉強が始まったら、その機会を利用して質問してみてください。どんなところが好き?歴史上の誰が好き?分からないところは一緒に調べよう!と。幼いお子さんには歴史絵本、気軽に取り組むには歴史漫画も活用するといいですね。

海外の人と話すと堂々としていて感心することはありませんか?彼らは自分の国について、そして自分についてよく知っているからなのです。「日本人としての自分」をしっかり知っておくことで、海外で堂々と振る舞える魅力的な人になることができるのです。

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3.地域社会への興味を育てること

歴史を学ぶと、現代社会へも興味がわき、現在の生活にも関心や興味が広がってくることでしょう。
そこで、例えばお祭りなど、地域で大切に受け継がれている行事に積極的に子供と一緒に参加してみましょう。楽しい雰囲気を味わい、自然に様々な人たちと会話するとまたいろいろなことを教わります。

そして、なるべく毎年同じ行事に参加することをオススメします。季節の風景、食べ物や笑顔の記憶、その移り変わり、全てが財産として子供の記憶に刻まれていきます。地域の中で豊かな経験によって育てられた感性は、やがて地域を離れても自分の住む町への関心を育て、日本という国への興味や世界への興味まで広がっていくものだからです。

身近な地域と人への関心・興味を大切に育てていくことも世界へ羽ばたく第一歩なのです。

4.縦割り社会へ参加・交流すること

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身近な地域の行事に参加すると、子供にとって更に良いことがあります。それは、家族に居ない年齢のお年寄りや歳の離れたお兄さん・お姉さん、地域のおじさん・おばさんなど、様々な年代の人と話す機会があることです。

特に幼児の場合、パパ・ママとしか普段話さないという子も多く、就学前に親も子も不安になることもありますね。そんな不安をなくすためにも、知り合いがいなくても地域の行事はとても活用できるものなのです。

海外へ行っても様々な年代の人々との交流があることでしょう。将来豊かな会話のできる子供になれるよう、幼い頃から子供を地域社会に連れ出すことは大変有効なのです。また、パパ・ママ世代にとっても、人生の先輩たちとお話すると子育てのヒントをもらえたり、愚痴を聞いてもらえたり。行事で活躍する同年代の姿にエネルギーや刺激をもらうこともありますね。

5.他人の話を聞けること

そうして子供が様々な人と話をする中で大切な能力が育ってきます。
それは、他人の話が聞ける能力です。
幼児の場合、大人は積極的に話しかけてくれたり挨拶してくれたりしますね。挨拶してくれたことに感謝してその機会を逃さないようにお話してみてください。二言三言でも構いません。「おはよう」が返せなければママが「おはよう」と代わりに言えばよいのです。大人が笑顔で挨拶する姿を見て覚えていきます。そこから他人の話が聞ける能力が育っていきます。他人の話が聞けるということは相手の意見を認めてよいコミュニケーションができることにつながっていきます。社会の中で必ず人と関わりながら生きていく人間にとって、最も大切な能力の一つと言えるでしょう。

あなたのお子さんは大丈夫でしょうか?家族以外の人と話ができない子供になってはいませんか?

自分の意見が英語でも言える子供に!

一見、英語を話す能力とは関係のないように見えるこれらの能力ですが、過去の多くの留学生の例からも分かるように、これらが無ければ自信をもって自分を表現することができず、英語力が伸び悩んで、せっかくの交流も年数を追うごとに途絶えていき、後悔することになっていくようです。

英語力をつけることも長い年月が必要ですが、英語で本当に話せる、自分の意見が言える子供にしたいならば、

日本の歴史を学び、自分の意見を持ち、地域に関心を持ち、様々な人と話し、他人の話が聞ける力を育てるために、

どう働きかけたらよいか考え、日頃から少しずつ心がけてみてくださいね。

子供の人生を豊かにしてあげられるこの5つの大切な土台を作り、その上で英語が話せる力がつけば海外で後悔することもなく十分に学べ、活躍できるようになります。英語力も、土台作りも、大切なのは家族、特にパパ・ママのちょっとした心がけ。まずは、歴史の勉強から親子で始めてみてはいかがでしょうか?

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